シルビアのいる街で
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2011/04/28
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かたや、時間とは何かというのは、それ専門の研究が行われるくらい難しいものらしいです(ベルクソンをかじった程度なので私には何もわかりません)。われわれは西暦2001年12月31日から一瞬にして西暦2002年1月1日へとジャンプする、ということを平然とやってのけているわけですが、その際に西暦がカウントアップして、日付がリセットされるという奇妙さについては全然気になりません。西暦の方は直線で、永久に前に進み続けるのに対して、日付は円環状になっており、永遠にぐるぐると同じ時を進み続けます。
草木けぶる夏の田舎の風景はまるで永遠に繰り返されるようですが、そこでは何一つ同じものはない、というジレンマが……。
「シルビアのいる街で」は8年前にバーで一度会っただけの女を探し続ける男を追いかけるだけの映画です。時間を考えさせる映画でした。